この度、高校生からちょっと変わり種のご依頼をいただきました。
そもそも高校のロッカーというものがピンとこなくて(なにぶん現役からン十年経ってるもので)、会社などにある縦長スチールの半分くらいのものを想像していました。
全然違いましたけどね。笑
教室のロッカー収納・お悩み
ご依頼主は高校生のAさん。
教室のロッカーが使いにくいとのことで、具体的な状況やお悩みをお聞きしました。
- ロッカーが小さく・奥行きがあって使いにくい(1辺約35cmの立方体の空間)
- 奥行きがあるので前後2列で使用しているが、奥が取りにくい
- 必要なものを取ると、雪崩がおきる
- ロッカーがさらに小さいクラスがあり、A4ファイルなど大判のものを立てて収納できない
通常、これくらい↓のものが入っているそうです。
そしてロッカーの整理収納を、クラブ活動として取材したい、というご依頼でした。
それにしてもAさんをはじめ、お会いした他の生徒さんたちも、受け答えが的確で優秀な方々でした。
うちの子供たちにも、こうなって欲しいものです。。。
高校にお伺いしてきました
当日の作業は、約2時間。
収納場所は小さいのですが、あまり応用がきかない&時間が短いということで、facilメンバーのわたなべみなこさんにも応援を要請しました。
ひとりで行けないヘタレでスイマセン・・・でもこれが大正解でした。
ふたりでアイデアを出し合ったことにより、使いやすいロッカーが完成したと思います。
ロッカーの現状<BEFORE>
▼大きいタイプのロッカー
▼小さいタイプのロッカー
<現場で感じたロッカーの問題点>
- 入りきらない教科書類がロッカー上に置かれている(小さいタイプ)
- 最後列の生徒が座ると、ロッカー前のスペースが狭い
- 休み時間に生徒が集中するため、出し入れを素早く行う必要がある
2タイプのロッカーを比べると、大きいタイプはキチンと入っていましたが、小さいタイプはとても使いずらそうでした(特に下段)。
ロッカー収納見直し後<AFTER>
まずは整理収納の基本を行いました(ひとり分のスペースのみ)。
- 出す ーーー ロッカーの中身をすべて出す
- 分ける ーーー 使用頻度ごとに分ける
- 減らす ーーー 学校に置かなくてもよいものは取り除く
- 収める
「3. 減らす」で薄いテキスト2冊ほど減りましたが、ほとんど変化はありませんでした。
しかし全体量の把握や不要品チェックのため、このステップは必ず守りましょう。
▼大きいタイプのロッカー
<収納ポイント>
- 大きさ別ではなく、教科別に分類
- 教科ごとにゴムバンド等でまとめる
- 手前と奥で、収納する教科を決める(使用頻度の高い教科が手前)
- セットで取り出し、残ったものは左に寄せる(常に右側をあける)
- 戻すときは右に戻す
これにより、人が集中する休憩時間に、素早く必要なものを出し入れできるようになります。
▼小さいタイプのロッカー
こちらのロッカーはかなり小さく、大判テキストが立たないため、収納用品を使用しました。
- 右側 ーーー すきま収納ボックス(ダイソー)
- 左側 ーーー 靴箱
▼このように、引き出しのように使うことで、奥のものも取りやすくなります。
また、スペースの関係で背表紙が見えない場合は、教科書の天地や小口に、教科別に色を決めてマーカーで印をつける案もありました。
▼こんな感じ(マーカーは見やすい位置に)
手持ちの収納グッズ、ブックスタンド、牛乳パックなどを持参しましたが、教科書類がとにかく重い!ことで難航しました。
収納グッズの購入は生徒さんの負担にもなるため、なるべく家にあるもので…ということで、靴箱はいいアイデアですね。
▼収納見直し中、生徒さんも撮影に大忙しでした( ^ω^ )
整理収納に関するインタビュー
最後に、整理収納に関するインタビューにお答えしました。
(実際と微妙に違うかもしれませんが、お許しください。)
片づけをするときに、心がけることは
まずは、片づけた後の「理想の形」を思い浮かべることです。
見た目をキレイにしたいのか、使いやすくしたいかなどの「優先順位」を考えることも大切です。
片づいた状態を保つためには
収納場所を決めたら、必ずそこに戻すことです。
片づけた場所がきたなくなるのを防ぐには
使うモノは、増えたり減ったり流動的です。
一度収納場所を決めても、ときどき見直すことが大切です。
「使いずらいな」と感じた時が、見直しをするチャンスです。
ロッカー収納の見直しを終えて…
今回のロッカー収納の見直しは、生徒さんや顧問の先生とわれわれ整理収納アドバイザー、みんなで意見やアイデアを出し合い、試行錯誤し、みんなで作り上げた収納でした。
アドバイザーだけでは、こんなに早く、完成度の高いものにはならなかったと思います。
収納をよくしたい、使いやすくしたいという生徒さんの熱意が、成功に導いてくれたと感じます。
アドバイザー的にも、とても勉強になりました。
この度はありがとうございました!
楽しかったです♪