整理収納アドバイザー 渡辺有香 がお片づけをサポートします

高校生からのご依頼「教室のロッカーを使いやすくしたい」

実例紹介

この度、高校生からちょっと変わり種のご依頼をいただきました。

教室のロッカー収納について、教科書をキレイにかつ取り出しやすく収納するための、アドバイスをいただきたいです。

そもそも高校のロッカーというものがピンとこなくて(なにぶん現役からン十年経ってるもので)、会社などにある縦長スチールの半分くらいのものを想像していました。
全然違いましたけどね。笑

教室のロッカー収納・お悩み

ご依頼主は高校生のAさん。
教室のロッカーが使いにくいとのことで、具体的な状況やお悩みをお聞きしました。

  • ロッカーが小さく・奥行きがあって使いにくい(1辺約35cmの立方体の空間)
  • 奥行きがあるので前後2列で使用しているが、奥が取りにくい
  • 必要なものを取ると、雪崩がおきる
  • ロッカーがさらに小さいクラスがあり、A4ファイルなど大判のものを立てて収納できない

通常、これくらい↓のものが入っているそうです。

そしてロッカーの整理収納を、クラブ活動として取材したい、というご依頼でした。

それにしてもAさんをはじめ、お会いした他の生徒さんたちも、受け答えが的確で優秀な方々でした。
うちの子供たちにも、こうなって欲しいものです。。。

高校にお伺いしてきました

当日の作業は、約2時間。
収納場所は小さいのですが、あまり応用がきかない&時間が短いということで、facilメンバーのわたなべみなこさんにも応援を要請しました。

子育て中・同居のママをお片づけで応援!山形整理収納アドバイザー わたなべみなこのブログ(すみよいcreate.)
山形・整理収納アドバイザー/整理収納教育士 わたなべみなこさんのブログです。最近の記事は「【締め】ご縁に感謝の2022年ありがどさまでした!(画像あり)」です。

ひとりで行けないヘタレでスイマセン・・・でもこれが大正解でした。
ふたりでアイデアを出し合ったことにより、使いやすいロッカーが完成したと思います。

ロッカーの現状<BEFORE>

▼大きいタイプのロッカー

▼小さいタイプのロッカー

<現場で感じたロッカーの問題点>

  • 入りきらない教科書類がロッカー上に置かれている(小さいタイプ)
  • 最後列の生徒が座ると、ロッカー前のスペースが狭い
  • 休み時間に生徒が集中するため、出し入れを素早く行う必要がある

2タイプのロッカーを比べると、大きいタイプはキチンと入っていましたが、小さいタイプはとても使いずらそうでした(特に下段)。

ロッカー収納見直し後<AFTER>

まずは整理収納の基本を行いました(ひとり分のスペースのみ)。

  1. 出す  ーーー ロッカーの中身をすべて出す
  2. 分ける ーーー 使用頻度ごとに分ける
  3. 減らす ーーー 学校に置かなくてもよいものは取り除く
  4. 収める

「3. 減らす」で薄いテキスト2冊ほど減りましたが、ほとんど変化はありませんでした。
しかし全体量の把握や不要品チェックのため、このステップは必ず守りましょう。

▼大きいタイプのロッカー

<収納ポイント>

  • 大きさ別ではなく、教科別に分類
  • 教科ごとにゴムバンド等でまとめる
  • 手前と奥で、収納する教科を決める(使用頻度の高い教科が手前)
  • セットで取り出し、残ったものは左に寄せる(常に右側をあける)
  • 戻すときは右に戻す

これにより、人が集中する休憩時間に、素早く必要なものを出し入れできるようになります。

▼小さいタイプのロッカー

こちらのロッカーはかなり小さく、大判テキストが立たないため、収納用品を使用しました。

  • 右側 ーーー すきま収納ボックス(ダイソー)
  • 左側 ーーー 靴箱

▼このように、引き出しのように使うことで、奥のものも取りやすくなります。

また、スペースの関係で背表紙が見えない場合は、教科書の天地や小口に、教科別に色を決めてマーカーで印をつける案もありました。

▼こんな感じ(マーカーは見やすい位置に)

手持ちの収納グッズ、ブックスタンド、牛乳パックなどを持参しましたが、教科書類がとにかく重い!ことで難航しました。
収納グッズの購入は生徒さんの負担にもなるため、なるべく家にあるもので…ということで、靴箱はいいアイデアですね。

▼収納見直し中、生徒さんも撮影に大忙しでした( ^ω^ )

整理収納に関するインタビュー

最後に、整理収納に関するインタビューにお答えしました。
(実際と微妙に違うかもしれませんが、お許しください。)

片づけをするときに、心がけることは

まずは、片づけた後の「理想の形」を思い浮かべることです。
見た目をキレイにしたいのか、使いやすくしたいかなどの「優先順位」を考えることも大切です。

片づいた状態を保つためには

収納場所を決めたら、必ずそこに戻すことです。

片づけた場所がきたなくなるのを防ぐには

使うモノは、増えたり減ったり流動的です。
一度収納場所を決めても、ときどき見直すことが大切です。
「使いずらいな」と感じた時が、見直しをするチャンスです。

ロッカー収納の見直しを終えて…

今回のロッカー収納の見直しは、生徒さんや顧問の先生とわれわれ整理収納アドバイザー、みんなで意見やアイデアを出し合い、試行錯誤し、みんなで作り上げた収納でした。

アドバイザーだけでは、こんなに早く、完成度の高いものにはならなかったと思います。
収納をよくしたい、使いやすくしたいという生徒さんの熱意が、成功に導いてくれたと感じます。
アドバイザー的にも、とても勉強になりました。

この度はありがとうございました!
楽しかったです♪